正しい愛犬の抱っこのやり方を解説!犬が嫌がる・怪我防止のストレスフリーな抱き方
日本で飼育頭数が多い小型犬は、家中だけでなくお出かけ先でも抱っこをする機会がたびたびあります。
抱っこが大好きな犬もいれば、抱っこが苦手で嫌がり、拒否する犬もいます。
抱っこには家族と愛犬の絶対的な信頼関係が必要で、間違った方法での抱っこは愛犬にストレスや不安を与えるだけでなく、怪我や骨格異常を招く場合もあります。
そこで小型犬にも家族にもストレスフリーな正しい抱っこの方法を解説します。
抱っこは安定感が最重要!お尻を下から抱えあげるのが正しい姿勢
犬にとって抱っこをされている状態とは、地面から四つ足全てが浮き上がり、完全な無防備姿勢です。
もし抱っこをされている最中に敵に襲われたり、命の危険を感じ取っても即座に防衛姿勢をとることも逃げ出すことも出来ず、抱っこをしてくれている相手に身をゆだねるしか術がありません。
だからこそ、抱っこには犬が安心できる安定感が重要といえます。
犬を抱っこする時は以下の4つのポイントが大切です。
- 片方の腕で犬の胸から下腹部分をすくい上げる様に持ち上げる
- もう片方の腕で犬のお尻部分を支え、体がずり落ちないよう支える
- 犬の体を飼い主の体の密着させる
- 犬の四つ足はだらりと垂れさがる状態を保ち、無理な角度で折れ曲がることの無いよう注意する
つまり正しい抱っことは、犬が四つ足で立ち上がっている状態をそのまま上に持ち上げた姿勢をいいます。
抱っこをされている最中の無防備な状態への不安感は、家族と体を密着させることで安心感につなげ軽減してあげましょう。
愛犬のストレス値はMAX!犬には不快な赤ちゃん抱っこ
初めて犬を飼う方や小型犬の飼い主さんに多くみられる誤った抱っこの方法が、赤ちゃん抱っこと呼ばれる姿勢です。
犬のヘソが天を向き、仰向けの姿勢での抱っこです。
実はこの姿勢は犬に不快感、恐怖、緊張を与えています。犬にとって腹部と頸部は急所です。
日常生活でもよほどリラックスしている場面でなければ、仰向けになり腹部を相手に見せることはありません。
けれども、仰向け姿勢で抱っこをする、仰向けの状態で屋外や他犬の傍を通るという場面を作りだすと、犬は自分の急所を自分の意思と関係なくさらし続けることになります。
当然、条件反射的に緊張感が漂い、過度なストレスがかかり続けます。
その上、犬は本来、仰向け姿勢を長時間保つに適した骨格構成ではないので、仰向け姿勢での抱っこは骨格や関節に過度な負担がかかり、将来の関節痛やヘルニアの原因となることもありえます。
多頭飼いの抱っこは落下事故が多発!抱っこは腕1本に1匹
愛犬とのお出かけは、リードにお散歩バック、おやつ、水筒と何かと手荷物も多くなりがちです。そんな時、つい片手で小型犬2匹を一度に抱き上げてしまうこともあるでしょう。
体重1~2㎏の小型犬であれば、片手での2匹同時抱っこも可能ですが、実はこのような抱っこが原因で犬が落下する事故が後を絶ちません。
いつもは大人しい愛犬が突然の騒音や他犬の声に驚き暴れ出し、腕の間をすり抜け落下するという状況は、どんな犬にも起こる可能性があります。
抱っこをする時は、必ず1匹ずつを心掛けましょう。
多頭飼いの場合は、お出掛け時にはスリングバックの持参がオススメです。
スリングバックなら2匹同時に抱き上げ、移動ができる上に、飛び出し防止リードもついているので、安全に愛犬とのお出かけを楽しむことができます。
子供による抱っこは事前の声がけと着地に要注意
小さな子供は、小型犬をまるでぬいぐるみの様に扱ってしまうことがあります。
愛情あふれ、お世話をしてあげたいという気持ちがあるからこその行動ですが、実は子供の無邪気な行動が犬に過度なストレスとトラウマを植え付けることもあります。
小さな子供がいるご家庭では、愛犬をだっこする際は以下を心がけるよう親御さんからお子さんに言っておきましょう。
- 犬を抱き上げる前に必ず大人に声をかけること
- 犬を地面や床に下す時はゆっくりと地面に四つ足が着くまで手を放さないこと
- 抱っこをする時はお尻を支え、ずり落ちないよう注意すること
また子供が犬を抱っこする時は必ず大人が傍で見守り、もしもの落下に注意しましょう。
ダックスフンドの立て抱きはヘルニア症悪化の原因になることも
胴長短足のダックスフンドは他犬の様に、片腕ですくい上げるように抱き上げる姿勢が難しいこともあります。
抱っこをする時は、自分の肩に愛犬の前足を掛ける、縦向きな抱っこの方が家族にとって自然な姿勢になるでしょう。
でもこの縦向きの抱っこ姿勢はダックスフンドのデリケートな腰の骨格や関節部に過度な負荷がかかり、習慣化することでヘルニアや関節痛を招く危険があります。
ダックスフンドを抱っこする時も必ず犬本来の立ち姿勢のまま、すくい上げる様な姿勢になるよう心がけてください。
まとめ・終わりに
今回はワンコの正しい抱っこについて紹介しました。
小型犬の多くは生まれつき防衛本能が強く、抱っこのように無防備になる状態が苦手なこともあります。
正しい抱っこの方法を身に着けることで愛犬の怪我を防ぎ、快適にリラックスした状態でお出掛けやお世話をしていきましょう。
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