スコティッシュテリアの歴史~スコットランド出身のテリアの中でも最も古い犬種の1つ
スコティッシュテリアの歴史について紹介します。
スコティッシュテリアはイギリスのスコットランド出身で、テリアの中では最も歴史ある犬種の1つです。
スコティッシュテリアはスコットランド原産国
スコティッシュテリアは、非常に古くから飼育されているテリア種の一種です。
イギリスの北部にあるスコットランド王国が、スコティッシュテリアの原産国です。
スコティッシュテリアはその名前からもスコットランド出身であることがひと目で分かります。
犬種名の「スコティッシュ」は「スコットランドの~」を表すので、「スコティッシュテリア=スコットランドのテリア」という意味です。
アナグマを狩るために飼育された狩猟犬
スコティッシュテリアは、スコットランドではアナグマを狩るために飼育されていました。
スコティッシュテリアがアナグマ猟を行っている様子が描かれたイラストや絵画が残っています。
- アナグマを追いかける闘争心の強さという性格
- アナグマを穴から引きずり出すことができる強い噛む力
これらは、今もスコティッシュテリアの特徴として受け継がれています。
スコティッシュテリアは別の名前だった?
そんなスコティッシュテリアですが、元々は別の名前で呼ばれていたと、JKC(ジャパンケンネルクラブ)のHPに紹介されています。
スコットランド北部のハイランド地方にあるアバディーン市という港湾都市で、スコティッシュテリアは飼育されていました。
その時、スコティッシュテリアはその都市名を取って、「アバディーンテリア」と呼ばれていました。
そのため、今でもイギリスなどでは、アバディーンテリアという別名で呼ばれることもあります。
スコティッシュテリアの歴史は15世紀ごろより
スコティッシュテリアの歴史はとても古いため、正直いつからスコティッシュテリアとして認識されていたかは明らかにはなっていません。
現在に残っている情報では、1436-1561年の書籍「スコットランドの歴史(The History of Scotland)」に、スコティッシュテリアによく似た特徴の犬が記録されています。
ただ、この頃はまだスコティッシュテリアと明確に区別されておらず、色々なテリア種が「スカイテリア」という名称で呼ばれていました。
※現在のスカイテリアは、下の写真の犬種として分類されています。
しかし、15世紀から19世紀頃までは上記のスカイテリアも、スコティッシュテリアも、他のテリアも含め、「スカイテリア」としてひとまとめにされていました。
19世紀にスコティッシュテリアが正式に分類
そうして色々な種類のテリアが「スカイテリア」という名称で呼ばれて、19世紀に契機を迎えます。
1870年ごろにスカイテリアとひとくくりにされていたテリアの犬種を、個々に分類する動きが起きました。
その結果、アバティーン市にいるテリアが「スコティッシュテリア」という犬種で分類されるようになりました。
アメリカで人気を集め、大統領の愛犬に
スコティッシュテリアは、その後愛玩犬として飼育されるようになりましたが、アメリカで人気を集めました。
アメリカ合衆国の最高権力者である大統領にもなった、以下の4人もスコティッシュテリアを愛犬として飼育していました。
- セオドア・ルーズベルト(第26代大統領)
- フランクリン・ルーズベルト(第32代大統領)
- ロナルド・レーガン(第40代大統領)
- ジョージ・W・ブッシュ(第43代大統領)
いずれの大統領もスコッチテリアを深く愛し、中でもフランクリン・ルーズベルトは愛犬のファラをすごくかわいがっていたことは有名なエピソードです。
まとめ・終わりに
今回、スコティッシュテリアの歴史について紹介しました。
スコティッシュテリアはその名前の通り、イギリスのスコティッシュテリア出身の犬種です。
アナグマを狩る狩猟犬としてスコットランドの貴族を中心に飼育されていました。
元々はスカイテリアという名前で他のテリアと一括にされて呼ばれていました。
しかし、19世紀にスコティッシュテリアとして分類され、独立した犬種になりました。
その後、愛玩犬として飼育されることが増え、アメリカで人気を集め、4人の大統領がスコティッシュテリアの愛好家でした。
スコティッシュテリアはテリアの中でも歴史のある犬種なので、ぜひその歴史も知っておいてください。
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